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評価基準(PCS)と評価項目

<1>審判員は、技術および芸術性など評価基準(PCS:Program Component Score) により全体的な評価を行う。

<2>審判員は4つの評価基準(PCS)のうち1種目ごとにランダムに指定された2つの評価基準について、ソロ競技においては2つの評価(0.0~10.00)(0.25刻み)を行い、グループ競技においては総合して1つの評価(0.0~10.00)(0.25刻み)を行う。 4つの評価基準(PCS)は、

①TQ-テクニカルクオリティ(技術的な質の高さ:Technical Quality)
②MM-ムーブメント・トゥ・ミュージック(音楽に対するムーブメント:Movement to Music)
③PS-パートナリング・スキル(二人の調和性:Partnering Skills)
④CP-コレオグラフィとプレゼンテーション(振り付けと演出:Choreography and Presentation)
とする。(表1)

<3>審判員は1種目ごとに半数ずつ2班に分かれ、1班はTQとPSを評価し、もう1班はMMとCPを評価する。

<4>審判員によって与えられる得点は、1:非常に劣る、 2:劣る、3:弱い、 4:そこそこ、 5:平均的、
6:平均以上、 7:良い、 8:非常に良い、 9:卓越、 10:傑出とし、0.5の刻みはそれぞれの間の評価に
用いる。 なお、演技に値しない場合は0とする。
<5>カップル内で二人の演技レベルに差がある場合の評価は、パートナリング・スキルを除いた項目について、 それぞれの評価の「調和平均」(注) をもって評価するものとする。

(注)調和平均 = 2 / (1 / A + 1 / B)
(例)一方の組相手個人の評価=A、もう一方の組相手個人の評価=Bとして、 A=8.0とB=4.0の場合
調和平均は、2 / ( 1/8.0 + 1/4.0 ) ≒ 5.3
(相加平均=6.0より低い評価となる)
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減点項目と減点基準

1. 一般減点

<1> ソロ競技においてレフェリーは、転倒、中断、ドレスコード違反、エラーなどの減点を判定する。またグループ競技においてレフェリーは、この他にLOD・マナー違反等による他選手への大きな妨害行為、接触防止のための最小限の中断以外の中断などを判定する。これらは自責による瑕疵があった場合に、その都度、一般減点の減点基準に基づき減点する。(表2)

<2>審判員は、一般減点項目に基づいてマーキングを行う。

<3>統括責任者は、レフェリーの判定を補佐することができる。

<4> 審判員から減点に異議があった場合は審議を行い、レフェリーの責任でこの結果を変更することがある。(審議事例:複数の減点項目にまたがる複合事象、瑕疵が自責かどうかの判断)
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採点の集計について

<1> 4つの評価基準(PCS)の計算は以下の通りである。

① 評価基準(PCS)の点数を昇順に並び替える。
② その中央値(Median)を取る。(中央値(Median)とは、4人の審判員の場合は2番目と3番目の平均の点数、5人の審判員の場合は3番目の点数である。)
③ 中央値(Median)から1.5超離れた点数があった場合はそれを除外し、残りの平均値を評価基準(PCS) の点数とする。
④ 特殊な例として、すべての点数が中央値(Median)から1.5超離れている場合には、すべての評価基準 (PCS)の点数の平均値とする。
⑤ グループ競技の場合、2つの評価基準(PCS)の点数となるので、2倍した点数とする。
⑥ PCSは、小数点第4位を四捨五入し小数点第3位までを点数とする。

<2> 上記4つの評価基準(PCS)の点数の合計値から、一般減点を除いた点数をその種目の点数とし、全種目の合計点数の多い方を上位とする。準決勝、決勝のソロ競技、決勝のグループ競技とも同じ集計方法を用いる。

<3> 種目毎の順位等の結果が必要な場合は、該当種目の合計点数にて決する。